マッスルメモリーっていう言葉を知っていますか?
運動を筋肉に覚えさせるという意味で使われる言葉です。ダーツでも筋肉に動きを覚えさせるために素振りをする人が多くいます。ただこのマッスルメモリーについて知らない人も多いので本当のことをお伝えしたいと思います。
[結論]マッスルメモリーは存在しない、記憶するのは脳
はい、そうなんです。マッスルメモリーというのは、あくまで言葉遊びで筋肉にそういった機能はありません。
記憶を担当しているのは脳の役割で、筋肉はその脳から出た司令を実行するだけです。結構この辺りを間違って認識している人がいるのかなと感じています。
だから例えいくら素振りが上手くなったからといって、それはダーツのスキルアップとは何ら関係がありません。
トッププロで素振りしている人もいる
マッスルメモリーの話をすると、こういう意見がでてくることもあります。
素振りしているプロも多いです。ただあれば待ち時間のルーティンであったり、もしくはイメージトレーニングをしている場合が多いです。
決して腕だけみてこう動かそうと考えているのではなく、「ターゲットに入れる」というイメージを思い描きながら手が反射的に動いてしまっているだけだと考えて貰ったらいいと思います。
脳のイメージ通りに体が動く
筋肉が単独で動くというわけではなく、脳が司令を出しその司令にそって筋肉が動いているということを理解して貰いたいなと思います。
詳しくは脳機能科学の分野の本を数冊読んで貰えたら理解できたりもしますので興味のある方はそちらも参照下さい。そしてここでお伝えしたいのは、脳のイメージとは何だろうという話です。
脳のイメージとして持たないといけないのは、腕をこう動かそうとかという部分的なイメージではなく「あそこにダーツを飛ばす」という全体的なイメージになります。
例えば、歩くという行為を考えて貰えたらわかりやすいと思うのですが、決して右足を動かすそして左足を動かすといった部分的な考え方はしないと思います。歩く時は「あそこに到着する」という全体的なイメージがあり、そのイメージにそって足が無意識に動きはじめます。もしかすると「あそこに到着する」という考えすら、イメージせずに無意識的にしているかもしれませんね。
これはダーツでも同じで、「あそこに投げる」という目的意識が大切で体の一部分だけを動かすという考え方は意味がありません。
ダーツをそこに投げるというイメージ
ダーツが上達するために必要なことは、このイメージを持つことです。
この投げるという目的をイメージして始めてダーツを投げることができます。決して体の一部分だけを考えて、こういうリリースがしたい、こういうグリップがしたいなどと考えないことです。
部位の動きは無意識に任せて、脳でイメージするのは「そこに投げる」という目的だけにします。このイメージを一つにすることを、もしかすると集中と呼んでいるのかもしれません。
部位にイメージがいく時はリズムを意識
「そこに投げる」という目的意識がダーツにとっては大切だという話をしました。
ただその日のコンディションによっては中々この目的意識に集中できずに、やれリリースがやれフォロースルーがと気になることもあるでしょう。
そういった時は「そこに投げる」という意識は一旦忘れて、投げるリズムを大切にするようにして下さい。リズムに意識を集中させると無意識に体が目的にそった行動をしてくれることがあります。
例えばランニングしていた時に、「しんどいな」と感じたとします。この時、体に意識を集中させるとより疲労を実感してしまうと思うのですが、頭の中でリズムを刻んでランニングするようにします。すると「しんどいな」という意識が薄れてきて、ランニングという目的だけに集中できることがあります。
恐らく似たような経験は、其々にあると思うのですが脳というのはそういう不思議な作りをしています。
以上
マッスルメモリーというものは存在しない、メモリとして機能するのは脳だという話しをさせて頂きました。そして脳を効果的に機能させるためには、目的意識が必要だという話しも合わせてさせて頂きました。
決してマッスルメモリーという言葉遊びに惑わされずに、目的意識を持ってダーツの練習をして貰えたらと思います。
よかったら参考にしてみて下さい。
『マッスルメモリーの知らない話パート2』も作成したのでよかったらこちらもどうぞ。