B1タイプのダーツプレイヤーについて、調べてもわからなかったので、自分なりにまとめてみました。
ぼくは、B2タイプなんですが、同じBタイプということで、B1タイプについても理解を深めた方が良いかと思っています。
また1年くらい、恥ずかしながら自分をB1タイプと勘違いしていました。その1年間が無駄にならないように、忘れないうちにまとめてみようと思います。
[鈴木猛大(すずきたけひろ)選手]
雑誌ソフトダーツバイブルで、B1タイププレイヤーとして、4スタンス理論特集に出ているプレイヤーですよ。迷いのないアグレッシブなダーツをしますよね。とても好きなプレイヤーの一人です。
JAPANプロトーナメントで、
[年間ランキング]- 2012年/4位
- 2013年/1位
- 2014年/2位
- 2015年/7位
と常に上位入賞を果たしているプレイヤーです。
スタンスに入る時に、ラインの横からスライドするように、セットアップに入りますよ。
B1タイプのプレイヤーって、まず上半身を安定させてから、下半身を安定させた方が、より動きがスムーズになるんですよね。そういったこともあり、ラインの横からスライドするように、セットアップしているのではないかと思います。
またもしかすると、セットアップから投げるまでが早いので、投げ急がないように、ルーティンを増やしている可能性もありますね。
胸を張って、構えることもB1プレイヤーの特徴です。
こうすることで、より肩の可動域が広くなるんですよね。また身体も安定して、投げることができます。
テイクバック時に、溜めを作ってから一気にリリースしますよ。
このテイクバック時に溜めが作れている状態というのは、Bタイププレイヤーにとって、身体が安定しているかどうかのパラメータになります。補足説明をすると、逆にAタイププレイヤーは、溜めはあまり作らない方が、スムーズなリリースができます。この辺り、鈴木選手のフォームは大変参考になるかと思います。
【グリーンルーム】ビッグバンディ3.5 鈴木猛大モデル
使用しているダーツは、BIGBANDY3.5です。これめちゃくちゃ投げやすいダーツです。かなり売れたのではないでしょうか。周りでも愛用者が多いダーツです。Bタイププレイヤーは、押して投げる方が多いので、押しやすいように、バレル後方部にテーパーが入っています。このテーパーを利用してダーツを投げると、とても投げやすいです。
[知野真澄(ちのますみ)選手]
ご存じ2014年PERFECT年間王者です。ポーカーフェイスで、淡々とダーツを投げる姿が印象的です。若い頃から、常に注目されていた選手で、今なお進化しているプレイヤーですよね。
知野選手も、B1なんですね。イメージAタイプのプレイヤーかと思っていたのですが、驚きました。
スタンスをとってから、セットアップまでがスムーズですよね。身体を無理に張っているというわけではありませんが、身体を反らせることで、肩の可動域を広げているのではないかと思います。
またこの動画がわかりやすいのですが、上手く右肩と右股関節を圧縮して、力を溜めてします。B1タイプは、パラレルタイプという区分に入っており、右肩と右股関節を近づけ、圧縮させることで、キレのある動きができます。
ダーツにおいては、右足と右肩が、ターゲット方向に向くため、パラレルタイプは、非常に有利な身体の使い方ができるんでよね。
知野選手のスローについては、以前考察してみた記事もあるので、そちらもご覧下さい。
【ディーエムシー】バトラス セイバー Masumi 知野真澄SPモデル アキュート
使用しているダーツは、batras sabre Masumiです。まだ投げたことはないですが、通常sabreの良さを引き継いでおれば、かなりいいダーツに仕上がっているのではないかと楽しみです。
[浴本昇吾(よくもとしょうご)選手]
若い時から、注目されていたといえば、浴本選手を忘れたらダメですよね。先日ある大会でお見かけしましたが、矢速が鋭く、投げた瞬間にボードにダーツが到達していました。
浴本選手もB1なんですね。
スローラインに立った時に、一度後ろ足で、体軸を作ってから、前傾姿勢に入っています。
Bタイプの選手は、一度後ろ足で軸を作ってから、前傾すると身体が安定します。またB1タイプについて、特に身体の真っ直ぐを意識する必要はなく、後ろ足で体軸を作ってから、そのまま前傾姿勢になれば、それでOKです。
特徴的なのが、リリースですよ。一投目がイメージ通りに入れば、2投目、3投目と段々リズムアップしていきますよね。この際も、右肩と右股関節が上手く圧縮して、そこから力が解放されていますね。
浴本選手が外してしまう時は、リズムアップに、この右肩と右股関節の圧縮がついて来れなくなった時が多いのではないかなと思います。
【キングスジャパン】トランスフィクスエディション オリエンス2 浴本昇吾モデル No.5
King’s JAPAN オリエンスについては、投げさせて頂いたことがありますが、グリップの安定感がかなり高いです。また後方部にあるテーパーをそのままターゲットに投げれば、”入る”といった感じでしたね。
また[Transfix]というバレル貫通した加工が施されており、それによりNo,5なのに、後重心というありえない組み合わせが可能になりました。ぜひ一度投げてみて欲しいダーツになります。
[谷内太郎(やちたろう)選手]
PERFECT人気プレイヤー 谷内選手です。元々はBurnトーナメントで優勝したり、D-crownで活躍したりと、PERFECTプレイヤー以前に、既に有名になっていたプレイヤーですよ。
とても華がありますよね。フォームも綺麗ですし、動画あると必ず見てしまうプレイヤーです。そして元モデルということもあり、イケメンですね。
谷内選手の場合、年々フォームが変わるので中々、どの時点をピップアップして良いか迷います。直近の動画を見る限り、あまり4スタンスは意識してないようですね。
個人的には、この頃のフォームがとても好きです、胸の張り方が今と違いますね。
B1タイプについては、胸を張った方が、肩の可動域が広がり、伸び伸びとダーツが打てます。またスタンスもあまり狭すぎない方が、力を入れやすいんですよね。以前のフォームから改良して、今のフォームに行き着いたかと思うのですが、さらに今後変化していくのでしょうね。
谷内ワールドと言われる、独特の攻め、いつか対戦してみたいです。
”肘”を意識されてるようですが、B1タイプについては、肘は動いても良いんですよね。むしろ肘が動かないと他の部位が、変に動いちゃんですよね。
この辺り谷内選手レベルであっても、しっかりと意識しているんですね。決して”肘”動かしちゃダメという意識は、B1タイププレイヤーは持たない方が良いかと思います。
【アストラダーツ】ティーアロー ゼロ ST 谷内太郎モデル T-arrow ZERO
谷内選手モデルは、今まで常に投げてきました。個人的には、初代T-arrowが一番投げやすいですね。こちらのバレルも、後方部にテーパーがあり、そこを上手く利用して投げると、綺麗にダーツが飛びます。Bタイププレイヤーが使用するダーツは、やはりバレル後方部にテーパーがあるダーツが多いですね。
[座間達也(ざまたつや)選手]
PERFECTで活躍するプレイヤーの一人です。昔から実力がある選手の一人ですよね。JOKERDRIVER所属の選手で、どうしても気になっちゃうんですよね。ヒョコヒョコと歩く姿が印象的です。
座間選手も、B1なんですね。確かに言われてみればといった気持ちはありますが、こちらに関してもびっくりしました。
スローラインに立ってから、かなり前傾姿勢になりますよね。身長がとても高いのですが、そこからさらに前傾姿勢になるので、ボードまでの距離がとても近く羨ましいなと思った印象があります。
座間選手も、やはり前傾姿勢になりながらも、しっかり胸は張れていますね。
引用 座間達也選手グリップ
グリップについては、しっかりと、B1タイプパワーラインに沿ってできています。こうすることで、リリース時に、ダーツに力を加えやすいんですよね。
【ジョーカードライバー】プラチナム T/Z2 座間達也モデル
Platinum T/Z2 については、ある意味JOKERDRIVERらしくない、ショートバレルだと思いますが、バレル自体は相当良さそうですね。ゴミ箱に、ちり紙を投げるように、リリースできれば、非常に投げやすいダーツなのではないかと思います。
[Phil Taylor(フィル・テイラー)選手]
ダーツをやっていて、フィル・テイラー選手を知らない人はいないでしょうね。ダーツ界の神様です。説明したいことは色々あるのですが、皆さんの方が詳しいと思いますので、ここでは省略させて頂きます。
4スタンス理論を知る上で、一番の衝撃がフィル・テイラー選手でした。
当時、自分自身がB1タイププレイヤーだと思っていたので、神様と同じというだけで、かなり有頂天になった記憶があります。(その後、自分がB2タイプと分かった時に、かなりガッカリした記憶もあります。)
B1タイプとして、生まれてきたプレイヤーはとても幸運です。なぜかというと、世界No,1の技術をマネすることができるからです。
フィル・テイラー選手の場合、一瞬左足で溜めを作ってから、右足に体重移動をしています。
これは、B1タイプの特徴である、後足で体軸を作ってから、前足に体重移動をするということがしっかりできている証拠です。
手首の捻転がしっかりとできています。B1タイプの場合、この捻転ができてることで、テイクバック時に、肘が内側に入る動きを抑制することができます。
フィル・テイラー選手の場合も、右肩と右股関節を圧縮させて、そこからリリースに向けて力を解放しています。とても小さな動きで見逃しがちですが、”腕以外動いていない”と思われがちなフィル・テイラー選手も、この小さな圧縮で力を溜めているんですよね。
【ターゲット】パワー 9FIVE フィル・テイラーモデル ジェネレーション2
昔からフィル・テイラー選手をご存じの方は、UNICORN所属というイメージも強いですが、TARGET所属になってから、斬新かつ投げやすいダーツを色々と開発しています。このダーツも非常に投げやすいですよ。世界No,1プレイヤーモデル、ぜひとも投げてみて下さい。
今回もかなり時間がかかりました。ただ色々調べることで、B1タイププレイヤーの共通点が色々とわかったと思います。
ポイントは、
- 後ろ足で体軸⇒前傾姿勢
- 胸を張る
- 最後部からテーパーがあるバレル
- 右肩と右股関節を連動して圧縮
このページには、また新しくわかった選手がいれば、追加していこうと思います。
4スタンス理論を本格的に学びたい方はこの1冊でOK
ぼくもこれで学びました。